9 売主から売り物件を預かってからやること②

今回は売主に媒介契約受託後の物件販売価格の値

下げ要求について、説明したい思います。

 

物件は売れなければ、収益に繋がらず、売れなけ

れば売主からも不審に思われてしまいます。

 

売れない場合は値下げしての販売は必須です。

 

売主との販売価格の交渉をうまくまとめることも、

営業マンの腕の見せ所となります。

 

また売主から物件の媒介契約後、買主からの買い

付け依頼が入ってきた場合の対応はどのようにす

ればよいでしょうか?

 

買主からの買い付け依頼は突然やって来ます。

 

すぐに対応できるように、事前に準備が必要とな

りますが、何をどのように準備すればよいかを説

明していきたいと思います。

 

 

 

受託後の売主への値下げ交渉

 

媒介取得しても販売ができなければ、売主にとっ

ても仲介業者としても意味がありません。

 

受託後は売主宅訪問を徹底し、販売ができる価格

まで販売価格を値下げする必要があります。

 

販売が出来ないため値下げしましょうというだけ

でなく、販売状況や問い合わせ状況も伝えた上で

売主を納得させる必要があります。

 

訪問時の準備資料

 

1.ポータルサイトの一覧プレビュー数・詳細プレビュー数・反響数

 

⇒ポータルサイトのプレビュー数等を見せ、価格

を下げることで月間のプレビュー数が上がり、反

響数が上がることを伝える

 

2.業者・お客様からの問い合わせ件数

 

⇒現状の問い合わせ件数を見せ、価格を下げるこ

とで問い合わせ件数が増える事を伝える。

 

3.受託後の成約事例の坪単価

 

⇒直近の成約事例で、価格を下げた結果販売が出

来た事例を伝える

 

※逆に、追加で相場価格からかけ離れているがゆえにいまだに販売できていない事例を伝えても良い

 

購入申し込みがあった場合

 

申込み

 

購入の申込みは突然入ってきます。全て売主様の

希望条件に合った購入申込であれば苦労はしませ

んが、ほとんどの場合が、売主様との希望条件と

は違う部分が含まれているものです。

 

それをいかに売主様に納得してもらうかは、“営

業スタッフの腕”にかかってきます。

 

準備しておくもの

 

いつ申込みが入ってもいいように、前準備をして

おきましょう。

 

A)書類の準備

 

B)交渉幅の把握

 

面談

 

商談の際は以下の注意点について理解し対応を

行いましょう。

 

A)必ずお客様に合ってから報告する。

 

B)今までの販売状況を報告しているか確認する

 

C)最新の売出物件や成約物件の情報をチェックする

 

D)最終的な手取り額を提示する

 

E)今回購入いただく買主を選択する利点をつたえる

 

F)最終決断を促す

 

G)判断が出来ない場合は妥協案を模索する

 

 

商談の流れのポイント

 

買主から買付申し込みが入ったらまずは、売主

に申込みが入ったことを伝え、合うアポイント

を取ります。

 

※お金の話になるので、原則電話では話さない。きちんと会って説明しましょう。

 

価格交渉がある場合は「申し込みが入ったので、

お会いして説明したい」とは絶対に言わないで

ください。

 

売主が販売価格で申込みがきたと勘違いされる

可能性があり、事前期待値が高いと軽微な価格

交渉でもまとまらなくなる可能性があります。

 

そのため、「申し込みが入りましたが、大幅な

価格交渉があるので、報告だけしたい」と伝え

アポイントを取ります。

 

そうすれば、売主は過度な期待はしません。

 

そこでの実際の価格交渉の金額が少なければ、

「大幅と言っていたけれど、そうでもないよ

ね」と思ってもらえ、その後の交渉もスムーズ

になります。

 

何れにせよ、報告したいと言っていたものの、

商談に持ち込み、まとめる努力をします。

 

アポイント時には売主に対して、今まで行ってき

た媒介報告の内容を再度説明を行い、販促活動を

行ってきた中でようやく来た、大切な申込みであ

ることを伝え今回の買い付けが如何に重要度が高

いかを、理解してもらいましょう。

 

また最新の近隣の売り出し物件や事例などがあれ

ば、報告を行い相場観を理解してもらいましょう。

 

そして今回の申込みで売却した場合の売主の手取

り金額を提示し、納得してもらった上で買主との

交渉に入ります。

 

売却金額-手数料-他諸費用-不動産譲渡取得税(かかる場合)

=売主手取り金額

 

 

価格交渉がある場合は価格面以外の今回の申込み

者(買主)の良い点を伝えることで、納得しても

らいましょう。

 

例えば

 

価格交渉があるが現金で購入されるようです。

 

物件を非常に気に入っており、今後も大切に使い続けてくれそうです。

 

引き渡し時期を売主に全面的に合わせると言ってくれています。

 

などです、なるべく買主の良い印象を出来る限り

伝えてください。

 

ある程度意見を伝えたら、「いかがですか、前に

進めましょう」と背中を押すような言葉が必要で

す。

 

売主は決断することをためらい気味です、そのよ

うな場合は誰かに決断してもらいたいものです。

 

不動産営業マンは不動産に対してのプロです。

 

プロに背中を押してもらえることは、安心して物

件を手放す決断へと繋がります。

 

 

買主の申し込みが納得できない場合は

 

再度どのような条件であれば、売却してくれるの

か、売主に答えをもらいましょう。

 

少しでも歩みよる姿勢をお願いし、妥協点を探し

出します。

 

一連の流れの中で、常に意識しなければならない

ことがあります。

 

それは、「売主の立場」で話をすることです。

 

買主サイドばかりからお話するとあなたはどっち

の担当なの!と思われてしまいます。

 

売主に不信を持たれないように、「売主の立場」

に立って話すことを必ず心がけてください。

 

 

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