サラリーマン大家の物件の選び方

営業純利益の計算式

 

不動産投資で収益を上げようと考えるなら一番大

事なのは、表面利回りではなくNOI(営業純利益)

です。

 

更にNOIからローン返済部分を引いた額が税引前

利益となります。

 

物件をネットなどで検索する場合は、1年分の満

室賃料を、物件価格で割った表面利回りで紹介さ

れていることが多いのですが、実際は物件により

利益に違いがあります。

 

表面利回りをもとに、経営戦略を立ててしまうと

実際の運営との乖離が発生してしまうので、思い

通りに行かなかったなどとなってしまいます。

 

 

上記の計算方法をキャッシュフローツリーといい

ます。

 

NOI(営業純利益)は投資物件にかかるコストを差

し引いた利回りの事を言います。

 

ランニングコストで言えば区分マンションの場合

管理費・修繕積立費があります。

 

共有部分の電気代や水道代、清掃費、RCであれ

ばエレベーターのランニングコストの費用が高く

かかってきます。

 

ですので想定される空室もしくは現状の入居率か

ら想定される運営費(ランニングコスト)を引い

たNOI(営業利益)をもとに経営戦略を立てるこ

とが重要となります。

 

表面利回りが非常に高くても、ランニングコスト

などが多いとNOIは下がってしまいます。

 

具体例)

鉄筋コンクリート造

販売価格 4,450万円

築年数 平成10年

想定年間収入 487万

表面利回り 10.9%

入居状況 12部屋中10部屋入居

運営費 月間賃料の20%

融資条件

融資額 4,450万円

融資期間 27年

金利  2.8%

諸経費 価格の10%

 

まず実行収入を求めると空室が2部屋あるので計算式は

10÷12×487万円となり

実行収入は405.8万円となります、

 

営業純利益は実行収入から運営費(満室時を想定)を引きますので計算式は

405.8万円-(487万円×20%)となり

営業純利益は約308.4万円となります

 

税引前純利益は営業純利益からローン元金・金利(元利均等)を引きますので計算式は

308.4万円-(月のローン返済額約19.6万円×12)となり

税引前利益は約73.2万円となります。

 

ここからは別途、固都税や所得税が掛かってきます。

 

実質利回りの計算は

営業純利益÷販売価格×100となるので計算式は

308.4万円÷4,450万円となり

実質利回りは約6.9%となります。

 

表面利回りは10.9%あったのですが、実質利回り

は6.9%となり約4%も利回りが下がってしまいま

した。

 

表面利回りだけを信じ、経営戦略を立てると思わ

ぬ落とし穴に引っ掛かることもありますので、

の利回りを見極めたうえで経営戦略を立てること

が望ましいです。

 

NOI利回り(実質利回り)は2%を切ると収益物件としては不適合です!!

 

物件を評価してみる

 

積算評価とは

 

土地評価額と建物評価額を足したものになります。

積算評価は金融機関の担保評価額の目安となり、

評価額が高いと融資が通りやすくなります。

 

土地評価の計算で路線価は全国近マップで検索

可能です

 

積算評価の具体的使い方としては

 

売り出し価格は低いが積算評価が高い物件は、

割安であるといえます。

 

ただ割安であるからといって単純に買い物件

である評価とはなりません。

 

別の理由で販売価格が下がっている場合があ

ります。

 

一概に割安であるから買いという事は無いで

すが、他の物件と比較対照することでその物

件の割安感が見極められます。

 

実際の売り出し価格/積算評価=割安感

 

収益価格とは

 

持っている不動産が、将来利益を生むであろう予

想収益となります。

 

リスク入居率80%である必要性は、もちろん実際

はこれ以上の入居率があることが望ましいのです

が、最悪の場合を想定しています。

 

ですのでこの計算式によって出た、年間総低賃料

が年間返済金額想定額を上回るようであれば買い、

下回るようであれば買わないといった指標になり

ます。

 

リスク金利も高めの5%となっていますが、これ

も実際の金利ではなく将来変動した場合に最悪を

想定しての金利となります。

 

将来の市場金利の変動によってこのリスク金利設

定も変動していきます。

 

年間総低賃料ー年間想定返済金額=収益評価

 

 

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